不動産専門税理士の得するよもやま話 No.1 ~税理士・行政書士・宅地建物取引士~

 とりやまです。今月から私の知識、経験、考え方、身近に起きた出来事を紹介したいと思います。

ご意見・ご投稿、大歓迎です。

 

1.不動産賃貸業を始めたいが1件目をどうしても買えない方

() 歯科医のAさんは5年前、不動産の賃貸業が投資に一番良いと思いたち、30冊を超える不動産本を買い、

セミナーに参加してきたが、どうしても1件目が買えない。頭金は2,000万円以上貯まっている。

() 会社員のBさん夫妻は2年前から投資本を買い込み、セミナーに参加し、二人が出した結論は不動産賃貸業

  を始めるのが一番となったが、未だに1件目が買えていない。

私が相談に乗ったお客様で結構ある方々です。

 

<どうして1件目が買えない?>

 ①駅から遠い

 ②値段が高い

 ③建物が古い

 ④建物が汚い

 ⑤借り手がいない

 ⑥利回りが低い

 ⑦土地の形が悪い

 ⑧最寄駅が良くない

 等々、買えない理由を探してしまうのでは?

 

<インスピレーションが良くない物件はヤメましょう!>

 

<インスピレーションが合う物件は妥協して買いましょう!>

 

2.購入するときの基準を決めましょう

 (1)予算はいくらか。頭金をいくらまで出して、借入を合わせていくらまで?

    ex.頭金1,000万円、借入9,000万円、登記仲介費用等500万円、合計10,500万円まで、

       又は、手持ちで1,000万円までの物件に限る、とか、借入はしないで1,000万円までの

       中古一戸建てを買い増しする、とか。

 (2)首都圏か地方か。

首都圏なら利回りは8%以上、地方なら12%以上、とか。

 (3)木造か鉄骨・RCか。

残りの耐用年数によって借入返済の期間に影響があります。

 (4)建物の用途はどうするか。

居住用アパートかマンションか?テナントビルか飲食店か事務所か?

 (5)駅と沿線、最寄駅はどこがいいか?

人気のある駅が良い。

 (6)駅からの距離はどのくらいか。

テナントビルは徒歩5分以内、アパート・マンションは10分以内、一戸建ては15分以内が理想です。

 (7)築年数はどうか。

新築時の耐用年数は、木造なら居住用で22年、鉄筋造で2734年、RC47年です。

 (8)不動産の価値重視か利回りで回転重視か。

    ex.前面道路の広さが5m以上ないとダメだ、とか、利回りは10%以上ないとイヤだとか。

 (9)一棟まるごとか区分所有か。

    区分所有はマンションでよくあるケース。安くて買いやすいのでどんどん増やしてリスクを下げる

       人もいますが、管理費が高額で家賃は下がるのに管理費や修繕積立金が値上がりすることがよくあり

       ます。やはり小さくても1棟まるごとの方が価値があります。

 (10)水がつきそうな低いところは避ける。

 (11)何より貸せる物件か。

オーナーチェンジはすでに借主がいるので新築より相当リスクが低い。

 (12)最後は「買いつけ証明書」の発行をし、金額をまけてもらう。

    ex.5,380万円の売値に対して、ダメ元で5,000万円の指値を出します。7%の値引き要請です。

家賃が480万円の場合、5,380万円の方は8.9%、指値が通ると9.6%と大幅に上がります。

売主が5,200万円以上は下げられないときたら、検討の価値は十分にあります。


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