<不動産に関するちょっと得する話>
1.収入印紙を節約する。
売買契約書に貼付しなければいけない収入印紙は現在、軽減されているものの1億1千万円の売買で60,000円です。売主、買
主双方が各1通契約書を所持すると各人、60,000円づつ貼付しなければいけません。
原本を1通にして、買主が原本を所持すれば、2人で60,000円折半で30,000円づつで済みます。30,000円で家族でカンパイ
もいいのでは?
2.仲介手数料を節約する。
3%の仲介手数料は毎回、高く感じるものです。良い情報には6%出すときもあります。あまり、ケチると良い情報は他に流
れてしまうので難しいのですが、大きい物件を何度も売買すると不動産業者も前もって伝えておくと、2%くらいまでに下げて
もらえることがありますよ。あと、建物の消費税は税抜にして3%なので建物の金額が大きい場合は何十万も減る場合があるの
で覚えておき、前もって伝えておくといいですよ。
例えば、建物が税込1億円のときは、1億円 × 8/108 ×3 % = 222,200円安くなります。
3.減価償却費を多くする。
皆さん、ご存知のとおり建物は減価償却費として、費用化できるので税金を減らせるのですが、土地は減価償却しないと
いう考え方で売却するまで費用化できません。建物の金額の比率を多くできれば有難いのですが、売主側は消費税が増えるの
で相当抵抗感があります。結局のところ、固定資産税評価額による土地建物の按分が、土地建物一括で明記しないという無
難な金額に落ち着いてしまいます。
これを有利に進めるには
①買い付け証明書又は取りまとめ依頼書に建物希望金額を多めに書いて出す。
②売主が払う消費税増加分を買値に上乗せして納得してもらう
という方法があります。
4.消費税還付を必ず実行する。
3で書いた売主の消費税分を購入金額にプラスしても、これを取り戻してしまえば、損は0です。私の考案したアパート、マ
ンションの場合でも消費税還付はできる方法を実践して、手許資金を確保し、次の物件の頭金にしましょう。
建物1億円で約800万円、キャッシュが残ります。(手数料と3年間納税しても50%は残ります。)
5.保証金、敷金、前家賃で購入時の支払金額を減らす。
中古物件の場合、賃借人の支払った保証金、敷金、前家賃は買主がその支払債務を引き継ぎます。購入代金の支払時に相
殺してもらいましょう。少しでも支払金額が少ない方が楽です。
ちなみにこの債務は、相続税の債務控除に該当し、相続税が安くなりますよ。
6.税務署から手紙が来たら?
先日、顧問先の社長が税務署から変な手紙が来たので見て欲しいと電話があり、お会いしました。見るとこの社長が賃貸
している店舗賃貸契約の内容を記入するか、賃貸契約書のコピーを同封して返送して欲しいという“やんわり”とした内容でし
た。
差出人は税務署の管理部門です。これはいわゆる差し押さえ準備の為の文書です。この店のオーナーに滞納があるのです。
社長も薄々感じとっていました。自分の懐に税務署の手が忍び寄っていることを。
このまま、税務署からの手紙に返事を出すと「飛んで火に入る夏の虫」になり、賃借人から預かっている保証金を差し押
さえられて、賃借人が出ていくときに何もとれないことにもなりかねません。社長と私は一計を案じました。
結論は税務署に返事は出さずにおいて、賃借人に滞納の事実を聞いてみて、根本は税金を支払わない(支払えない?)こと
なので、なんとか支払ってもらう(分割でも税務署に相談すれば誠意があれば応じてくれます)。幸い、このお店は繁盛店
とのことで経営をきちんとすれば税金を支払えるでしょう。税務署も支払ってもらえるのが一番なのですから。
ちなみに税務署や都税事務所、市役所、年金事務所などから手紙が来たら、自分にとって不利益な場合は基本的に返事を
しないで様子をみるのが一番です。そして、あまりにしつこい時は返事や連絡する前に鳥山会計にご相談下さい。
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